こんにちは!
株式会社Story’s 代表取締役の佐藤です!
「2025年の崖」によって影響を受けるのは、大企業ばかりではなく中小企業(会社員)や個人事業主(ITフリーランス)も含まれるとされています。
前回は「【ITエンジニア必見】2025年の崖を機に生き残れる人材とは?」について紹介しました。
今回は前回に引き続きYouTube動画「ITエンジニアが必ず知っておくべき「2025年の崖」の概要について解説!」の補足として、ITフリーランスになる方・目指している方向けに、ITフリーランスエンジニアと会社員の違いに触れた後にITフリーランスが2025年の崖で受ける影響により身につけておくべきスキル・マインド3選を紹介します。
ITフリーランスエンジニアと会社員のエンジニアの違い
まずITフリーランスエンジニアと会社員のエンジニアの違いについて3つ紹介します。
①業務委託契約・雇用契約の違い
ITフリーランスエンジニアと会社員エンジニアを区別する上で、まず契約の違いがあります。
会社員エンジニアは労働者として企業と雇用契約を結び仕事に従事します。
契約期間は一般的に設けていないことが多く、一方的な解雇を禁止するような労働法上の保護を受ける対象となるため、ある程度は働くことは保証されているので安定的と言えます。
一方でITフリーランスエンジニアとは会社などの組織に属さず(雇用契約ではなく)、企業と業務委託契約を結び個人事業主として活動する技術者のことを言います。
雇用主と労働者という関係ではなく、独立した事業者間での取引として取引先と作業内容や契約期間、報酬などを取り決めた上でプロジェクト単位で契約を結びます。
②収入・税金の違い
次にITフリーランスエンジニアと会社員エンジニアを区別する上で、収入や税金の違いがあります。
会社員エンジニアは雇用契約に基づいて、収入が決まります。また、一般的に社会保険の手続きや納税などは所属会社が年末調整をすることで行ってくれます。
会社員の場合は所得税法上は給与所得に該当しますので、一定の場合を除き年末調整のみで完結します。
一方でITフリーランスエンジニアはご自身の経験やスキルをベースに案件ごとで取引先と契約して仕事を受け、依頼された役務の提供や成果物を納めた対価として報酬を受け取ります。そのため、収入に天井のない世界でチャレンジ出来る世界です。ITフリーランスの場合は、個人事業主として所得税法上は事業所得に該当しますので、暦年1年分の確定申告を翌年の3月15日までに行う必要があります。
③時間・場所の違い
3つ目としてITフリーランスエンジニアと会社員エンジニアを区別する上で、働く時間や場所の違いがあります。
会社員エンジニアは雇用主からの業務に関する指揮命令にはある程度の拘束力が生じます。そのため、休日含む勤務時間、勤務場所、仕事内容については会社の指示に従う必要があります。
一方でITフリーランスエンジニアは、働く時間や場所は2つのスタイルがあります。
自らで時間を管理して個人で事務所を借り仕事場にしたり在宅しながらリモートワークで作業したりするスタイルを「在宅型」と言います。
会社員エンジニアと同じように週5日出社してクライアント先のオフィスに常駐するというスタイルを「常駐型」と言います。
同じITフリーランスエンジニアでも、一般的に「在宅型」の場合はプログラマーやWebエンジニアのような納品物が明確である仕事が多く、「常駐型」ではPM(プロジェクトマネージャー)やシステムエンジニア、運用監視のようなIITプロジェクトで求められる仕事が多いです。
株式会社Story’sではITフリーランスエンジニアとして働く時間や場所はフレキシブルに選択出来ますが、新型コロナウィルスの影響もありますので現在は在宅で仕事を任せるケースが多いです。
日々のスキルアップ・自己管理能力をつけること
ITフリーランスエンジニアが2025年の崖で受ける影響として1つ目は、日々のスキルアップ・自己管理能力をつけることです。
ご存知の通り、現在のIT業界ではAIやIoT、5Gなど新たなデジタル技術が使われています。
今後は既存の業界のビジネスとデジタル技術を掛け合わせることで、今まででは考えられないような新たなサービスが急速に世界中で生まれることになるでしょう。
ビジネス全体から個人消費者まで様々な分野でIT技術やサービスが求められていますので、2025年の崖の影響を受けると、ますますIT業界で働くクリエイター、エンジニアは非常に将来性が非常に高くなると考えられます。
IT業界は技術進化のスピードが速いので、その環境の中で生き残っていく(差別化する)ためには日々スキルを磨く必要があります。
常にIT業界の動向を把握することで、過去、現在、未来を見据える力が必要だと思います。
また、システム改修案件が増え、2025年の崖以降もエンジニア人材市場が活発化する可能性が極めて高いので、日々のスキルアップは必要だと考えます。
また、日々のスキルアップに伴い、自己管理能力が必要だと思います。
個人事業主として企業に所属していない環境では、プライベートとビジネスの区切りを自分自身でつけなければなりません。タスク管理やスケジュールの組立なども全て自分で行う必要があるので、ITフリーランスには自己管理能力も重要です。
一般的に言われているPDCAサイクルのPlan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)を意識しながら、時間をかけクオリティを上げることがお客様から長期的な関係を築いていくことになると思います。
従って、2025年の崖を機に生き残っていくためには、日々のスキルアップはもちろんのこと、タスク管理やスケジュールの組立などの自己管理能力が必要だと考えます。
お客様との信頼関係を築く力・セルフブランディングをつけること
『DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~』でも指摘されていますが、日本の非IT企業でシステム更新が進まないのは、多くの企業がベンダー(IT企業)任せになっているのも一因です。
いつサポートが切れるのかをあまり意識していなかったり、システムに触れている人材がおらず、具体的に何をどう更新すれば良いのかも良くわかっていない会社も少なくないと思います。結果として、現状は既存のシステムが使えているのでそのまま使い続けている会社が多くなっています。
その対策として、システムの内製化、つまりベンダーに頼らず自社でエンジニアを抱えてシステム開発・保守を行ったり、ベンダーとともにジョイント・ベンチャーを設立したりすることで積極的に関与していく選択肢が必要と考えられます。
こうした対策を実現するため、今後は会社にシステムのことが分かるエンジニアを抱えようという動きが出てくると思います。
エンジニアが不足しているので、総じてエンジニアの報酬がアップすると考えられます。
仕事が出来るエンジニアの待遇や報酬がさらに高まる一方で、そうではないエンジニアの待遇や報酬はそれほど上がらない可能性もあります。
2025年にもなると、AIやRPAなどの自動化技術がシステム開発や保守にも利用されていると思いますので、技術力が低く作業者レベルの人は少なくても良いという会社も増えているかもしれません。
特に注目されているのが、AIやRPAなどの自動化技術です。単純作業から人間を解放し、より付加価値の高い仕事に従事させて、会社の生産性を上げたいと考えている企業が多いです。自動化技術は今後も継続して求められるでしょう。
また、Java(厳密にはOracle JDK)の有償化が話題になった時期もありましたが、PythonやJVM言語など、新世代のプログラミング言語と、昔からある言語、C言語やPL/I、Cobolの両方を知っている方は、システム更改や、昭和100年問題対応などで重宝されるでしょう。
インフラ側だと、仮想化、クラウドの二つが、引き続きキーワードになっていくと思われます。
仮想化とクラウドは、「データセンターをどうデザインするか」「サービス提供基盤をどうしていくか」という意味では同じテーマの技術です。
そして、今後、IoTが最重要のトピックとなるのは間違いありません。こちらに関連して、ここ数年で5G、HTTP/3などネットワーク関連の技術が次々と登場しています。このことによってシステム開発がどう変わるのか、何を意識する必要があるのかは、すべてのエンジニアが知っておくべき知識となります。
このような変化が大きい時代の中で、お客様から選ばれるエンジニアになるためには、下記の2つが大切と考えられます。
①お客様との信頼関係を築く力
フリーランスといっても、完全に1人で仕事をするわけではありません。場合によってはチームでプロジェクトを進めるケースもあります。さらに、1人で完結する案件であっても、クライアントと密に連絡を取り合って状況を報告することも大切です。
クライアントから信頼して頂ける、次の仕事を紹介して頂けるようになるために、アナログなコミュニケーションを大切にすることで収入に繋がることもあります。
株式会社Story’sではクライアントとの信頼関係を築くことで、既存のお客様の紹介により案件を頂いております。
また、年収を上げていくためには単価の交渉や効率的な案件の受注などの営業スキルも必要です。このように、コミュニケーション能力はフリーランスエンジニアが円滑に仕事を進めるために必須の能力となっています。
②セルフブランディング
セルフブランディングというのは、自分で自分の価値を高めていくことです。自分の得意なことや強み、魅力などを表現が出来なければ、フリーランスエンジニアという市場の中で自分はどの程度の価値があるのか分かりません。
WebサイトやSNSなどでの情報発信や技術書籍の出版などで実績があれば、指名での仕事も入りやすくなりますし、技術顧問やCTOといったより上流の仕事も任せられる人材になれます。自分自身を1つのブランドとして売り出せる力を持っているというのは、仕事の幅を広げ、継続して案件を受注することにもつながります。
これまでの経験や仕事への工夫、最新の技術動向、他のエンジニアと比べたときの強みなどを改めて考え、自分の売り出し方を検討していきましょう。
報酬アップやコンスタントに案件を受注するには、費用に見合った価値があることや人材としての希少性をアピールしなければなりません。そのように、エンジニアとしての価値は技術力の高さや市場での需要と供給により決定されます。
まずチャレンジ!難しい仕事こそ達成するコミットメント!
クライアントが仕事を発注するときは、複数のフリーランスエンジニアからポートフォリオや実績などを見せてもらい発注先を決定することが多いです。エンジニア不足の状況が続いているとはいえ、クライアントも案件に見合ったスキルを持っているエンジニアかどうかを判断しているため、スキル不足では仕事を獲得できない恐れがあるのです。
実績がなかったりスキル不足でも、クラウドソーシングなどで簡単な案件から受注していくことが可能です。ただし、その場合もスキルが低いエンジニアの仕事は単価も安く抑えられている傾向にあり、ITフリーランスエンジニアへ発注される案件にも目安となる単価や相場は存在します。
実績のあるエンジニアの場合、仕事のクオリティの高さや納品までの期間を短縮できるなど、エンジニアとしての仕事内容に付加価値を付けられます。また、交渉次第で提示された単価よりも高い額を設定することも可能です。
しかし、実績がなければ交渉しても単価アップに期待できないほか、通常設定されている金額よりも単価を下げてでしか受注できないケースもあります。
自由度の高いITフリーランスですが、仕事の受注から納品までを自らこなす必要があり、責任も全て自分にあることを忘れてはいけません。
エンジニアとしてより高い技術レベルの要求される仕事に挑戦することで、難しい技術を実践で使ったり、これまでになかった考え方で仕事をしたり、新たな領域のスキルを身につけたりすることに繋がります。また、技術的な視点ではなく、マネジメントやビジネスなどの視点で、仕事の難易度を上げていく方法もあります。
さらに、PM(プロジェクトマネージャー)として上流工程での実績を積むことで、より高い単価の案件受注にも期待できます。難易度の高い仕事にチャレンジすることでやり甲斐を感じられます。
難しい仕事や障害が現れた時に、ゲーム感覚のようにチャレンジして立ち向かっていくコミットメントが大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、ITフリーランスになる方・目指している方向けに、
- ITフリーランスエンジニアと会社員の違い
- ITフリーランスが2025年の崖で受ける影響により身につけておくべきスキル・マインド3選
についてご紹介いたしました。
私自身、大学を卒業してから会社員のエンジニアを経験し、ITフリーランスの経験を経て会社経営に至りました。
未熟ながらも一歩ずつステージが上がっていくことを実感しながら、ITフリーランスで共にチャレンジしていく仲間との出会いを通じて、日々の生活がすごく充実しています。
株式会社Story’sでは、「ひとりひとりが可能性を信じ、チャレンジできる機会と場所を提供する」想いを大切に日々チャレンジしています。
「今よりも固定費の削減や従業員とのコミュニケーションを円滑に進めたい」という企業様や「人生(story)を共に創造していきたい」というITフリーランスやITフリーランスを目指したい方がいらっしゃいましたら、お気軽にコンタクトフォームよりお問い合わせください。
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